2009年8月2日日曜日

マーケティングマネジメント

マーケティングとは?

企業が顧客との関係の創造と維持を様々な企業活動を通じて実現していくこと。

マーケティングミックスとは?

マーケティング、すなわち、顧客との関係の創造と維持にあたって、企業が用いる手法や活動の総称、集合。「製品」「価格」「流通」「プロモーション」の4つのカテゴリーに分けて考えられるのが一般的である。また、それぞれの頭文字をとって4Pと言われる。

マーケティングマネジメントとは?

顧客の創造と維持における、4P戦略において、内的に整合がとれるとともに、外部環境とも整合のとれたマーケティングミックスを実現するためのマネジメントである。

なぜ4つのPを用いるのか?

4Pという枠組みを分析に用いることの意義は、①バランスの取れた理解と対応が可能になる。②統合的な認識や実践が生まれることである。

統合を生み出す2つの一貫性(内的、外的)

①内的一貫性

4Pの個々の要素が相互に整合の取れたものになっていること。

(EX)Aプッシュ戦略Bプル戦略

A生産者が高マージンで流通業者に製品を押し込み、さらに流通業者推奨によって買い手に製品を販売するという、川上からのプッシュにより、取引の流れが作られる。

B生産者がマス広告によって直接、書いてに働きかけ、その製品に対する指名買いを発生させる。その結果、川上からのプルによって取引の流れが作りだされる。

このように、Aでは、買い手になじみのない新基軸製品を、価格を高めにして、流通業者へのマージンを確保し、対面販売型の販売網を用い、販売員による、店頭での説明や推奨によるプロモーションを採用することで、プッシュの流れを作るように4P戦略が一貫している。逆に、Bでは、買い手が使用方法を熟知している製品を、低価格にして、流通業者のマージンを削減し、全国チェーンの販売網を活用し、マス広告によるプロモーションを採用することで、プル型の流れを作っている。

②外的一貫性

適切なマーケティングミックスを構成するためには、外的一貫性の問題を検討しなけれればならない。外的一貫性とは、4Pの諸要素が、それらを取り巻くマーケティング環境と整合性を保つことであり、整合性を判断するには、「消費」「競争」「取引」「組織」の4つの問題を検討しなければならない。

A消費対応、競争対応

企業が採用するマーケティングミックスは、顧客となる消費者、企業にとって魅力があり、購買を促すものでなくてはならない。そして、他社との競争の中で優位性がなければならない。

B取引対応、組織対応

マーケティングミックスは実現可能でなかればならない。それが、「取引」と「組織」である。具体的には、取引関係を結ぶことが可能か?自社の組織で実行可能か?を検討しなければならない。

(EX)プル戦略の場合

(消費)相当数の消費者が製品の特性や使用情報を熟知しているか?また、消費者は、スーパーやコンビニの利用頻度が高いか?マス広告によく反応するか?
(競争)類似の製品をプル型で販売している競合他社が存在しないか?また、していても、自社に優位性があるか?
(取引)取引が可能な全国型の流通チェーンが一定数存在するか?
(組織)4Pを実現するために必要な、資金、人材、設備、ノウハウなどが社内に蓄積されているか?


マーケティングマネジメントのプロセス

①マーケティングマネジメントの狙いは、事業を発展させていく上で不可欠な顧客との関係を、創造し、維持していくことである。

②この狙いを達成するためには、マーケティングミックスを統合し、内的一貫性と外的一貫性を実現することが必要である。

基本的な作業フロー

①マーケティング目標の確認
②ターゲット、ポジショニング、コンセプトの設定
③マーケティングミックスの策定
④消費対応、競争対応、取引対応、組織対応の検討
⑤実行と再点検


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